人に対して緊張する理由。

人に会ったときや会う前に緊張するのは、人や環境に恐怖を感じているからだと思っていた。

 

私は昔から人間関係を構築するのが苦手だった。

とは言っても友人はいたし、ひとりぼっちで孤立していたわけではなく、何だか苦手だなと感じていた。

とにかく人から笑われたりからかわれることが非常に多く、人が好きになれなかった。

大学へ進学したあとは、自分のなかにもはや人は存在しておらず、人に興味を持っていなかった。

自分から積極的に人に話しかけることはなく、友人を作ろうとすることもなかった。

 

大学は興味もないのに教育学部を選び、母からの「心理学っていいと思うよ」という言葉に何の疑問も持たず従い、心理学を専攻した。

私が人と関わるのが苦手なのは、対人恐怖が強いからかなと思っていた。

対人恐怖について理解を深めたかったのもあり、卒論は対人恐怖心性をテーマにした。

 

大学を卒業したのはもう10年以上前のことだが、私が今まで人間関係をうまく構築できなかった理由に、最近気づいた。

それは人に興味を持っていなかったからだ。

人に興味がないから、人の気持ちを考えないし、自分のしたいことだけする。

人をあんまり求めていなかったというか、とにかく本を読むことが大好きだったので、暇さえあれば本ばかり読んでいて、それで満足していた。

人がそばにいる楽しさとか、学生時代に行事や部活に打ち込んで楽しいとかもなくて、ぼんやりと生きていた気がする。

 

そんなこともあり、私は現在においても対人場面で緊張することがたびたびあるのですが、これは人に対して恐怖や不安を感じているからだと思っていた。

私は人が怖いんだ、と思い込んでしまっていた。

ところが最近、対人緊張の理由は、恐怖や不安以外にもあるのではないかと思い至った。

好奇心、興味、人ともう少し話をしてみたいといった理由からの対人緊張だ。

相手に対して好意を持っているから緊張する。

しかしもはや根拠のない恐怖が理由なのか、好意が理由なのか、あるいは両方混じってしまうことで緊張してしまうのか。

少なくとも、全く興味を持っていない人に対して緊張することはない。

 

私に関して言えばだが、人に対して緊張するのは、興味があるから緊張するのではないかと気づいた。

人を恐れているから緊張することもあれば、逆に好意があるから緊張することもある。

人の心は奥が深くて興味深い。