【書評】鳩見すた/著『アリクイのいんぼう 家守とミルクセーキと三文じゃない判』感想

こんにちは、上田紋です。

今回は『アリクイのいんぼう 家守とミルクセーキと三文じゃない判』を読み終わった感想です。

アリクイさんや登場する動物たちがかわいかった!

 

『アリクイのいんぼう 家守とミルクセーキと三文じゃない判』概要


『アリクイのいんぼう 家守とミルクセーキと三文じゃない判』
■著者:鳩見すた
■出版社:KADOKAWA
■頁:292頁
■定価:本体630円+税
■発売日:2017/08/25

ようこそ、アリクイさんが営むおいしいハンコ屋さんへ
「人がハンコを作る時には事情があります」そう語るのは喫茶店にして印章店という『有久井印房』の店主。
しかしその姿はどう見ても白いアリクイで、なおかつ少々ふっくら気味。
そんな店長をサポートするのは、ウェイトレスの宇佐ちゃんと、キザなカピバラのかぴおくん。
「ハンコを作ってください!あれ、なんでシロクマが?」
訪れ驚くお客さんに「ぼくはアリクイです」と静かに出されるコーヒー。
不思議なお店で静かに始まる、縁とハンコの物語。
>>KADOKAWAより

店主がまさかのアリクイとは!

こんなお店が近くに会ったらいいな~。

 

本書を読んだきっかけ

先日、職場の同僚女性に、丸善 岐阜店へ連れて行っていただきました。

そこで同僚に、おすすめの本について訊いてみたところ、この本を教えていただいた。

表紙がかわいい〜。

アリクイだ!

帯のイラスト、「なごむ威嚇ポーズ!」がまたかわいい。

メディアワークス文庫だし読みやすそうだったので、その場で購入しました。

 

感想

これは面白かった!

あとがきまで含めて面白かった!

あとがきがまた秀逸すぎた。

全4話の短編集になっていて、どの話も少しずつ繋がっている。

時には予想もつかない繋がりがあって、それがまた面白かった。

 

登場する動物たちが、本当にみんなかわいかった。

かわいいだけじゃなくて、性格もそれぞれ愛嬌があって個性的で面白い。

店長の有久井さんはミナミコアリクイ。

名刺やスタンプのデザイン担当・かぴおくんはカピバラ。

ウェイトレスの宇佐ちゃんは、一見人間の女の子に見えるけど、ウサギの耳や丸い尻尾がついている。

そして、店内でタイプライターをつついて小説を書いている、常連のハトさん。

 

特にアリクイさんがめっちゃかわいい!

怒ったときは両手を広げて威嚇ポーズをするのですが、もうなごんでしまうかわいさ。

私もあったかくてふわふわしたアリクイさんに抱きついてみたい。

人の言葉を喋ってお店を営むアリクイさんの存在自体が謎すぎて、すごく気になる……。

カピバラのかぴおくんもすごくかわいい。

鼻先をふくふく動かして、半分閉じた目がまた愛くるしい。

 

この本を読んで、印鑑って奥が深いなと思った。

私は小学校を卒業するときに学校から貰った印鑑を、今までずっと使ってきた。

もう20年くらい使っているから、ふちが欠けてしまっている。

でも私が初めて手に入れた自分の印鑑で、思い入れもあるから、なかなか買いかえることもできないままだ。

私もアリクイさんに印鑑を手彫りしてもらいたい!

 

以下、各話の感想。

サブタイトルがどの話も素敵!

それぞれ美味しそうな食べ物や飲み物が出てくるのも素敵。

 

迷える旅人とミルフィーユと実印

「なりたい自分」について考えてみた。

たとえ毎日楽しく働いていても、仕事はあくまで仕事でしかない。
みんなは結婚や転職という、「なりたい自分」を目標に働いている。
家族のために死んだように働く人も、会社を興す野心を持つ人だってそうだ。
仕事は手段であって目的ではない。
人はみな、なにがしかの夢をかなえるための「通過点」として労働している。
だから現状に不満を持つのだ。
ここは自分がいるべき場所ではないと。
自分が仕事に不満を持っていない理由に、私はようやく気づいた。
「私には、夢がないんだ」

何か読んでてどきりとした。

私もいまの仕事に対して、ここは自分がいるべき場所ではないといった不満は、持っていない。

「なりたい自分」って何だろう。

過去の自分にとっては、現在の私こそが「なりたい自分」だった。

現在の私は、なりたいと願ってやまなかった自分になれている。

でも、現在の私にとっての「なりたい自分」は、また少し変化してきている。

自分の欲というのは、どこまでも果てなく満足せず尽きないものだ。

私も「なりたい自分」になれるよう、頑張ろうと思いました。

 

星を見る人とピザトーストとアタリ

ピザトーストがすごく食べたくなった。

アリクイさんが作るピザトースト、すごく美味しそう!

ケチャップとマヨネーズ、ピーマン、ハム、コーン、玉ねぎ、そしてほんのりと焦げ目のついたチーズ!

 

読んでいて、何だか切ないような温かいような気持ちになった。

台次郎さんと花枝さんみたいな関係はいいなあ。

相手のためを思って行動するって素敵。

相手を思って行動するといっても、色々あるなと思った。

相手からすると、分かりにくくてすぐには気づけないこともある。

でもようやく気づいて、その不可解な行動は愛情からくるものだった、いつの間にか自分は恩恵を享受していたなんて、素敵だー。

 

有閑な冒険者とパンケーキと見留

「文乃さんも、色々な人に会って、色々な経験をしてくださいね。
あなたを応援している人はたくさんいますから」

アリクイさん優しいー!

私も色々な人に会って、色々な経験をしようと思いました。

 

家守とミルクセーキと三文じゃない判

この話がまさかこう繋がってくるとは思わなくて、読み終わってびっくりした。

七瀬ちゃんはアリクイさんが言ったとおり、とてもいい子だと思った。

自分のことより人のことを考えることができるって、すごい。

 

私もピザトーストを作ってみた


アリクイさんが作ったピザトーストがめっちゃ美味しそうだったので、私も同じ材料で作ってみました!

想像していた美味しいピザトーストまでは辿り着きませんでしたが、まあ美味しかったので良かった。

他にもアリクイさんの作るミルフィーユもパンケーキも美味しそうで、私も食べてみたい!

 

まとめ

今回は鳩見すたさんの『アリクイのいんぼう 家守とミルクセーキと三文じゃない判』を読み終わった感想でした。

アリクイさんはかわいいし、アリクイさんの作る料理はとても美味しそうだった。

ストーリーはほんわかしながら、少し謎めいているところもあって、読んでいて面白かったです。